やはり、2日間やってよかった。
あれだけ引出しの多い方なので、一日では足りない。
しかも、両日の構成が素晴らしかった。
会場選びは、ピアノがなければいけない、という理由だけで
選んだのだけど、偶然にも文句無しに上手くいった、と思う。
みんなには二日間通しで見て欲しかった。
その時にならないと、何が起こるかわからないです。


一日目、ピアノのあるライブハウスでの演奏。
ドラムも入った、バンドとしての演奏で、全員での演奏と
様々な組合せで。


一日目だけでも十分に盛り沢山で、常にいろんなアイデア
持ち、前進を止めない工藤冬里の考えた構成と、
それに呼応するミュージシャンによる様々な演奏は、
それぞれに見どころがあり、飽きさせず、一気に約2時間の演奏をした。
全てで見どころはあったものの、書くと長くなるのでやめとく。


とりあえず圧巻は、アンコールでやってくれた「夏」。
礼子さんの歌声、そして
中間から後半にかけての高橋さんと工藤さんの
生き生きとした、ドラムとギター。
このときばかりは二人の音の対話に全神経を集中した。
しびれた。そして泣いた。
自分にかなりのフィードバックがあったから、泣いた。
すぐ拭って、冷静であるように勤めたが、
興奮は冷めず、自分の中の、夏の様々な思い出が頭のなかを駆け巡った。
あんな強度のある演奏を今回見せてくれるとは
全く思っていなかった。
マヘルに高橋さんのドラムが必要だという事が、
如実に表れていた。ここに三谷さんがもしいたら、
涙を拭っても拭いきれなかっただろう…
(Nさんのことは…今は忘れよう。)
アンコール前に急に「夏」を、ダメもとでお願いしてほんとによかった。
思い出された思い出は、自分の中でその日一日忘れることは
なかった。そして僕は、工藤さんの言っていた言葉、
half heartのままこの日を過ごした。(今も続いてる…)
(割れてしまった、心臓が半分に割れた絵に、half heartと
書かれた絵皿は、今でも大切にしています)


その後のめちゃくちゃなオープンフィールドは、ある種、
マヘルらしさが全開だったのかもしれない。


ビルさんは、前半と後半の全員での演奏では、
完全にマヘルのメンバーだった。
あれはマヘルだった。
渋谷さんのベースも、渋谷さんの姿勢からくる力強さが
感じられて、そこにしびれた。
そして礼子さんの歌声は、現実を忘れさせてくれるような
夢うつつの歌声で、時が止まるような錯覚と、違う場所へ
と連れていってくれるような感じがした。